ドキュメント
君は始まりを覚えているだろうか?
全ては狂おしい程の嫉妬から始まった。
奴はそんなにも素晴らしいものでは無いだろう?
そう、あの神はね。
そしてまた繰り返す。
嗚呼、なんて罪深い。
神に近過ぎた者達に救いを与えるのは最早神ではなくなった。
神から遠くなった者達すらも神は手を差し伸べることはない。
これは崩壊の始まりか、
それとも新たなる世界の始まりか。
「ねぇ、俺と一緒に新しい神になろうよ」
「この世界はこんなにも息の詰まるものなのか」
「唯一つを守れればそれで良かった」
「生まれた意味を知りたかった」
「刃で救うには限界がありすぎる」
「誰にも傷付いて欲しくなかったのに」
「お腹が空くのは辛いことなんだよ」
「ただ、俺だけを見ていて欲しかった」
彼等の選択に正しさは無いのかもしれない。
それでも進むしか無かったものたちの物語。
神の力を分け与えられた始祖天使達の選択と、
白と黒が分かたれるまでの話。