章ごとあらすじ(ていねい)11~13章
2025/02/09 14:52
2025/03/20 11:33
第十一章 ラズミル武闘大会
多くの痛みを乗り越えて、いよいよモルズ、イグノール連合軍の戦線は押し上がっていく。
ズミ国内の要所を突破した彼らの軍は盛況を迎え、更なる戦場を見据えて力を蓄え始めた。
加熱していく戦時の中、兵士らの訓練と士気向上を狙った“武闘大会”、その催事は華々しく開かれる。
仲間達と腕を競い合い、また高め合う試合の数々は、戦士たちに喜びと安息とを与えるかのように思われた。
その裏側で重たく動いている為政者達の意図の上で、ヨンはまた新たなる葛藤と出会っていく……。
第十二章 私達の愛の形
敵軍との交戦を控えたままの、長い戦準備の期間……それは平穏かのようで、一人の少年に熱狂の羽化を迫るものだった。
戦いと決意を重ねた先に、“王”の肩書きを背負ったヨハン・アルティーヴァとそれに連なるズミ王国の民は、やがて決戦の地を見つめる。
砂塵の立ち込める戦争の中で、多くの痛みに張り裂け、それでも乗り越えた多くの試練の先に人々は、果たしていかなる形の実を結ぶのか。
大きく動いていく歴史に、それを見据える全ての人々がその答えを示す時が迫っていた。
ズミ軍が進撃する、その目標は国境の都市サダナムの奪還。
“侵略者”トレンティア軍と全面でぶつかり合う、紛うことなく国家間の決戦の幕が、今、開く。
第十三章 戦いの終わり
“最後の被占領地”サダナムをからくも奪還したズミは、ついにその国土の全てを侵略者から解放せしめた。
その戦勝に湧く多くの民の歓声と、それでもなお戦争の傷跡に喘ぐ嘆きは、混沌として新生の王国を包んでいく。
そしてズミの国を取り戻してもなお、更なる戦いへ身を投じなければならない者達もあった。
ふたつの国家の間の、本当の終戦を目指して――なおも進撃するイグノール軍と、改めて彼と仲間の絆を結び直すズミ王ヨハン。
そして彼らと支え合った多くの仲間達はそれぞれ、戦いの終わりを見据えて……新たなる時代へと立ち向かっていく。
戦場はトレンティアの国土へと移り、にわかに激変していく反乱戦の先に、敵王の首ももはや近かった。
その果てにヨンは、やがて再び聖樹の大地を踏む。そこで因縁の再会を果たす二人の少年が、ともに導き出す答えとは――
後日章 サーシェ、無量の命と光へ
かくして二国の戦争は幕を閉じ、その後にも続いていく時間の中で……人々はそれぞれの道を歩んでいく。
終戦から五年後、再び故郷の地を離れてズミへと渡ることとなったパウルと、
安定していくズミ王国の王宮でそれを迎えるヨンは、しばらくぶりの再会を喜んだ。
新しい命が芽吹いていく大地で、その一方で旅立っていく者を送り、淡々と流れていく時間に身を委ねる。
そうして、いつか、いつかの遠い場所を、私達はいつの時代も想い続けるのだろう。
多くの痛みを乗り越えて、いよいよモルズ、イグノール連合軍の戦線は押し上がっていく。
ズミ国内の要所を突破した彼らの軍は盛況を迎え、更なる戦場を見据えて力を蓄え始めた。
加熱していく戦時の中、兵士らの訓練と士気向上を狙った“武闘大会”、その催事は華々しく開かれる。
仲間達と腕を競い合い、また高め合う試合の数々は、戦士たちに喜びと安息とを与えるかのように思われた。
その裏側で重たく動いている為政者達の意図の上で、ヨンはまた新たなる葛藤と出会っていく……。
第十二章 私達の愛の形
敵軍との交戦を控えたままの、長い戦準備の期間……それは平穏かのようで、一人の少年に熱狂の羽化を迫るものだった。
戦いと決意を重ねた先に、“王”の肩書きを背負ったヨハン・アルティーヴァとそれに連なるズミ王国の民は、やがて決戦の地を見つめる。
砂塵の立ち込める戦争の中で、多くの痛みに張り裂け、それでも乗り越えた多くの試練の先に人々は、果たしていかなる形の実を結ぶのか。
大きく動いていく歴史に、それを見据える全ての人々がその答えを示す時が迫っていた。
ズミ軍が進撃する、その目標は国境の都市サダナムの奪還。
“侵略者”トレンティア軍と全面でぶつかり合う、紛うことなく国家間の決戦の幕が、今、開く。
第十三章 戦いの終わり
“最後の被占領地”サダナムをからくも奪還したズミは、ついにその国土の全てを侵略者から解放せしめた。
その戦勝に湧く多くの民の歓声と、それでもなお戦争の傷跡に喘ぐ嘆きは、混沌として新生の王国を包んでいく。
そしてズミの国を取り戻してもなお、更なる戦いへ身を投じなければならない者達もあった。
ふたつの国家の間の、本当の終戦を目指して――なおも進撃するイグノール軍と、改めて彼と仲間の絆を結び直すズミ王ヨハン。
そして彼らと支え合った多くの仲間達はそれぞれ、戦いの終わりを見据えて……新たなる時代へと立ち向かっていく。
戦場はトレンティアの国土へと移り、にわかに激変していく反乱戦の先に、敵王の首ももはや近かった。
その果てにヨンは、やがて再び聖樹の大地を踏む。そこで因縁の再会を果たす二人の少年が、ともに導き出す答えとは――
後日章 サーシェ、無量の命と光へ
かくして二国の戦争は幕を閉じ、その後にも続いていく時間の中で……人々はそれぞれの道を歩んでいく。
終戦から五年後、再び故郷の地を離れてズミへと渡ることとなったパウルと、
安定していくズミ王国の王宮でそれを迎えるヨンは、しばらくぶりの再会を喜んだ。
新しい命が芽吹いていく大地で、その一方で旅立っていく者を送り、淡々と流れていく時間に身を委ねる。
そうして、いつか、いつかの遠い場所を、私達はいつの時代も想い続けるのだろう。