『No.86・サツキ』の設定資料

全身&過去について
投稿日: 2022/08/25 01:49

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イラスト説明

(以下、サツキの過去)

小学校に入学した頃からかな。お母さんがやけに過保護になった。
友達と公園で遊ぶと言っても、「車が危ないからダメ」。——向こうのお母さん同伴なのに。
友達の家でお泊り会をすると言っても、「アレルギーのある料理が出るかもしれないからダメ」。——私にはアレルギーなんてないのに。
そんな具合で遊びに出掛けることは疎か、家族で旅行に行くことさえなかった。どこかに出掛けたいと提案しようものなら、怒号を浴びせられるし、叩かれることもあった。何がお母さんをここまで駆り立てているのかは分からない。過保護になった原因も分からない。なんにも分かんない。

だけど、好奇心旺盛な子供にとって、我慢と言うのは中々難しい。抑えていた自我を剥き出して、私はその不満を全てお母さんにぶつけた。

"友達と遊びたいのに、なんでいっつもダメって言うの"。
"なんでお母さんの言う事ずっと聞かなきゃいけないの"。
"そんなだから家にはお父さんが居ないんだ"。

それが火種になって、母との取っ組み合いが始まった。そこで、不意を突いて母を殴り返してやった。まあ、それが逆鱗に触れたんだろうね。湯呑の熱湯を顔にかけられたってわけ。

そのまま腕を引っ張られて、車に乗せられてさ。熱さと痛みで悶えてる私を尻目に、連れて行かれたのは何かの施設。
私に有無も言わせずに、それはもうゴミを捨てるみたいに、門の前に放り出されちゃって。それ以降、お母さんの行方は知らない。たぶん、適当に作った男の人と結ばれてんじゃないかな。まあ、絶縁出来てラッキーって思った。

幸いにも施設の人が早めに見つけてくれて、手当てもしてもらった。火傷の痕はしっかり残っちゃったけど、生きてるだけマシかな。

施設に入って5年経った頃から、「先生」って呼ばれてる人が、やけに私をジロジロ見てる気がする。脚とか腕ばっかり。そう言う趣味かもしれないし、まあいっか。
あと、この施設で過ごすのは心地良いし、友達も居るから楽しいんだけど……なんて言うか、欲が満たせないんだよね。一人で居られる時間がないって言えばいいのかな。ほら、一応、そういうお年頃だから。
施設から抜け出して、都会の方にでも行ってみようかな。怒られちゃうかもしれないけど、それはまあいいや。きっと許してくれるし。

私の顔を見るなり、気味悪がって逃げてく人がいるのは困るね。やっぱ外見は重要っぽい。別に気にしてないから、良いけどね。
根気強く誘ってみるか。

最終更新日時: 2022/08/27 23:49

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No.86・サツキ

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:61 :30 :16

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