© 2025 カミーユ・ビダンとその妹 無断転載・AI学習禁止
キャラクタープロフィール

これはその処刑人のお話_
「今後私に関わる人間には、決して逆らってはならない」
男は、ライトにそう頼んでいた。
その男がいま、ライトの眼前で力なく横たわっていた。
身体の端々に見える傷の数々が、その身に起こった事態を否が応でも想起させた。
ただただ戸惑うライトに、男は語り始める。
「…ここは人に仇なす醜悪なる魔女の処刑場…周囲は防護魔法の檻で閉ざされ、私が息絶えるまで開くことはない…」
「人の世にいちど身を貸した者は、人の法によって裁かれる…必然といえよう」
理解が追いつかない。
さらに続ける男。
「…かつて民衆のもとに平和を授け英雄となった魔女たちはみな、いまやその民衆によって、人知を超えた力で人を殺めた怪物に成り代わった…」「人の手に余る者の処刑には、同じ力を持つ、魔女に最も近い存在…所謂使い魔の君があてがわれた…」
そこまで聞き終えたライトが、ひとつだけ問う。
「キミは…それでいいの…?」
「…いいや」「しかし、思い出せ…」
『ライト、これからの私たちは様々な種族と親交を重ねるだろうが…彼らと共に生きていくために、まずはひとつ、私から頼みがある…』
「今後私に関わる人間には、決して逆らってはならない…」
「…わかったよ、キミを取り巻く人間たちがそう望んだなら」
ライトが指を鳴らす。
瞬間、男を中心にあらわれた炎が激しく迸り、一気に燃え上がる。
その勢いは止まることを知らない。
「ハハ…ボクたち二人だけの世界…あの頃みたいだ…」
感嘆か、悲哀か、あるいは狂気か。
自ら繰り出した炎に包まれた男を抱き寄せながら、形容しきれぬ感情から零れ出た戯言。
それに応えるように、声が聞こえた。
『…あぁ、このまま…ひとつになろう』
伸ばした男の掌を、ライトは握り返す
慈しむように、迫り来る別れを惜しむように。
伝わる熱さは、なおも燃え盛る炎のそれか…
否。
握る掌は強烈な光とともに、さらに熱を増しながら輝きだす。
『自然の中で生を終える...それが私の望みだった』
『そしてはそれは今、歪な経緯を辿りながらも叶いつつある…人もまた、自然が生み出したものなのだから』『このまま逝けるのなら本望だと、確かに感じていた』
「違う…ボクは、まだ…」
『でも君は、私の頼みを最後まで聞いてくれた』『だから、まだ終わらせないことにした』
『ここまで私に付き従ってくれた君へ、私からの…最初で最後の褒美だ…ライト』
『叶えよう…君の望みを』
その間にも光は増長し、やがて一瞬にして膨れあがる。
「そうさ…そうだよ…」
「このまま終わらせはしない、君の死を望んだ奴等も」
「もちろん君も」
それがライトの胸の中に収束し消え去ると、あとにはライトだけが残った。
辺りに燃え盛る炎も、抱き寄せていたはずの男も、あの光とともに消え去った…
「だいじょうぶ、希望は…ここにあるから」
光と溶け込んだライトが踵を返し、ゆっくりと歩みはじめる。
「すぐ終わるから、待っていてね」
※細かい情報は設定資料の詳細欄をご覧ください。
キャラクター詳細
身長 | 234cm |
職業 | 使い魔 |
1人称 | ボク |
2人称 | キミ |
好き | ホープ |
嫌い | ホープを脅かすもの |
最終更新日時: 2025/07/30 05:14


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