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この夜明けに新たな時が誕生を迎えるために。
この夜に、僕の名を思い出せ。
お前の命の火が、あと何日で潰えるかを知っているか?
今夜眠ればまた朝日が昇るのが当たり前だと思うか?
そうして歳をとって、いつかは力尽きるその時が遠い未来だと思っているのか?
今にも何かが起こってお前の塵の如き命など吹き消えてしまうかもしれないと、考えることはないのか?
死はいつでも君の近くにある。僕はいつでも君のことを見ている。
今日明日を生きて迎えられる保証など何もないことを忘れるな。
そうして奇跡的に巡った夜明けを、365回繰り返した、今日のこの夜をせいぜい喜べ。
死の恐怖にこそ裏付けられた一時を讃えろ。そのためにこの夜、僕のことを強く思い出せ。
この鐘を撞く毎に、罪の数を数えろ。
この鐘の声に、その脆い命の往く先を想え。
そのひと撞きごとに、思い出せ、そして忘れるな。
重ねていく罪の数だけ、輝かしく脈動する君の命を、
今にも刈り取ろうとしているこの死神の名前を。
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