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イラスト説明
旦那様奥様の亡き後、屋敷は急激に寂れて行きました。
国の景気が悪く
貴族への反発も強くなって来た社会の状況も相まって
お屋敷の使用人も1人また1人と減っていきましたが、私は決してお嬢様のお側を離れませんでした。
お嬢様は、魔法の力を使い
なにやら裏のお仕事を始めたようです。
(暗殺業と言うのでしょうか。私が心配するので詳しい事は教えて下さりませんでしたが、、)
ジナットさまは、私に
「今のわたくしは、お嬢様と呼べるような地位ではないですわ。貴方も無理に仕えなくても良いのですよ。」とおっしゃりましたが、
「私が仕えているのは、貴族の地位ではなく、ジナット様そのものですので
意地でも離れませんよ。」
と言うと呆れながらも笑ってくださいました。
お嬢様が今日の仕事場だと言う
館の前までお送りして
外で待機していた時のことでした。
旦那様の形見の懐中時計を見ながら待っていると突然針が止まりました。
私は、嫌な予感でいっぱいになり
お嬢様を探しに館の中に入りました。
そこで、倒れているお嬢様を見つけたのです。
慌てて近寄ろうとしたその時
後ろから大きな発砲音がして
懐中時計をしまった私の胸ポケットを弾がつらぬきました。
これが私の命の終わった瞬間でした。
(あぁ、もう一度時間をやり直せるならジナット様をお救いできるのに)
そんなことを考えながら
意識が遠のいていきました。
私は、地獄の果てまでジナット様に着いて行く所存でしたが
地獄には行けなかったようです。
私の魂は、懐中時計と混ざり合い
霊体のような状態で
時空の狭間を彷徨っておりました。
無限の時間を彷徨い
時空の狭間からさまざまな世界を覗くことが出来ました。
あるとき私の目にあの日の天使の寝顔が
飛び込んできました。
知らない国の病院での光景でした。
しかし、
間違いないジナット様だ!
そう思った私は、時空の狭間を無理矢理ネジ開けその世界に飛び出したのです。
今は、平和な時代の日本という国に
産まれ変わったジナット様に
幸せな時間でいっぱいの人生を送って頂くのが私の使命でござます。
私は、いつでも貴方のお側に
おわり
国の景気が悪く
貴族への反発も強くなって来た社会の状況も相まって
お屋敷の使用人も1人また1人と減っていきましたが、私は決してお嬢様のお側を離れませんでした。
お嬢様は、魔法の力を使い
なにやら裏のお仕事を始めたようです。
(暗殺業と言うのでしょうか。私が心配するので詳しい事は教えて下さりませんでしたが、、)
ジナットさまは、私に
「今のわたくしは、お嬢様と呼べるような地位ではないですわ。貴方も無理に仕えなくても良いのですよ。」とおっしゃりましたが、
「私が仕えているのは、貴族の地位ではなく、ジナット様そのものですので
意地でも離れませんよ。」
と言うと呆れながらも笑ってくださいました。
お嬢様が今日の仕事場だと言う
館の前までお送りして
外で待機していた時のことでした。
旦那様の形見の懐中時計を見ながら待っていると突然針が止まりました。
私は、嫌な予感でいっぱいになり
お嬢様を探しに館の中に入りました。
そこで、倒れているお嬢様を見つけたのです。
慌てて近寄ろうとしたその時
後ろから大きな発砲音がして
懐中時計をしまった私の胸ポケットを弾がつらぬきました。
これが私の命の終わった瞬間でした。
(あぁ、もう一度時間をやり直せるならジナット様をお救いできるのに)
そんなことを考えながら
意識が遠のいていきました。
私は、地獄の果てまでジナット様に着いて行く所存でしたが
地獄には行けなかったようです。
私の魂は、懐中時計と混ざり合い
霊体のような状態で
時空の狭間を彷徨っておりました。
無限の時間を彷徨い
時空の狭間からさまざまな世界を覗くことが出来ました。
あるとき私の目にあの日の天使の寝顔が
飛び込んできました。
知らない国の病院での光景でした。
しかし、
間違いないジナット様だ!
そう思った私は、時空の狭間を無理矢理ネジ開けその世界に飛び出したのです。
今は、平和な時代の日本という国に
産まれ変わったジナット様に
幸せな時間でいっぱいの人生を送って頂くのが私の使命でござます。
私は、いつでも貴方のお側に
おわり
最終更新日時: 2022/06/16 20:46
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