ドキュメント
国を追われ命を狙われた少年は1人の青年に助けられた。
記憶を無くし倒れた少年を拾い青年が向かった先は国の干渉出来ない神の領域。
何らかの原因で国に住めなくなった者達の集まる地にて一際大きな建物「四季の館」
少年はその館で雑用係として住み込みで働く事となった。
個性的な館の住人と少年が交流するお話。
ー国についてー
桜花国(おうかこく)
様々な種族の者が暮らすこの国は王制である。
昔は他にもいくつか国があったのだが、吸収されたり潰されたりして現在はこの国一つが全てを支配していると言ってもいい。
民は種族毎に長が居り、それぞれに住む土地が与えられているがその上に立ち命令を下し服従させているのが代々人間族にのみ継承権を与えられる王族である。
なぜ人間族なのかというと諸説あるらしいが、有力なものが有名な神話に神が人間族に国を統べ、全ての種族を管理するよう命じたという話がある。
人間族は他の種族に比べ突出した身体能力や特殊能力を持たないがどの種族よりも優れた知識や知恵がある。
故に人間族が上に立ち平和を保つようにとそう命じられたのだという説が強いらしい。
悪知恵も働くため、王になりたい者達の蹴落とし合いもえげつないものへとなっていたのだが。
国王になれば、全ての種族を思い通りにできる。
気に入ったものを侍らす事も、気に入らない物を滅ぼす事も……。
ただ、神の領域と呼ばれる場所のみ国王すらも干渉する事は許されない。
王の近くで1番寵愛されているのは犬族である。
ー四季の館ー
神の領域の中央に座す大きな建物。
何らかの商売をしており、男性のみがこの館に住んでいる。
東西南北と中央に住居が別れており長い廊下で繋がっている。
東西南北の住居にはそれぞれ春、夏、秋、冬と名が付けられており、種族や性格により住む場所を振り分けられている。中央に住むのは屋敷の主と人間族である。
ー神の領域ー
国が干渉する事を許されぬ地。
はるか昔に神が契約させたらしい。
国から逃げてきた者たちを受け入れている。
最近ではその契約を壊したい国王がこの地を奪う為に動いているらしい。