ドキュメント
魔物。
それはいつの時代でも人に害をなす忌まわしい存在。
その数はスライムからドラゴンまで多種多様にわたる。
近くの森から未踏の地までどこにでもその脅威は大なり小なり潜んでいる。
そんな中、人類は魔物の脅威に対抗するためにただ排除するだけはなく、その力を利用しようと新たな召喚士の需要が高まっていく。
召喚獣士は人間に害をなす魔物を捕獲し、召喚獣として使役する。
世界では魔物を捕獲・浄化し、精霊体とすることが術式として確立されていた。
それを召喚獣としてある者は生活を共存、ある者は他の魔物の対処のために行使する。
そしてとある村に召喚術の才を光らせる一人の少年がいた。
若くして独自の術式と装備を考案したその少年の名はテイム。
新たな召喚器・ソウルカードと魔封器・ホールドオンハートを引っ提げ旅に出る。
初のモンスターキャプチャーに挑むテイムは試しに遭遇した一匹のスライムの捕獲を試みるが、彼が構築し組み込んだ術式はとんでもない結果をもたらすことになる。
【魔物】
太古の魔王が世界征服のために放ったとされる忌まわしき存在。
魔力や呪術で生み出したものや、魔力で汚染された既存の生物を指す。
魔王が倒された後もその強力な魔力の残滓は生物から生物に連鎖し、現代でもなお多数の魔物が存在している。
また黒魔術や呪術で魔物を生み出してしまう人間もおり、それもまた魔物なのかもしれない。
【召喚士】
主に精霊を召喚する召喚霊士とモンスターを召喚する召喚獣士が存在する。
精霊は召喚霊と呼ばれ、魔物は召喚獣と呼ばれる。
元は召喚霊士のみだったが、魔物を使役するという新たな考えから召喚獣士が誕生し、一括りに召喚士と呼ばれるようになった。
【召喚器】
契約した精霊や捕獲した魔物を保存する道具。
その器具は魔術書や魔石、術式が施されたカプセルやカードなど多岐にわたる。
基本的にどんなに召喚器が大きくても魔力干渉の影響で一つのデバイスに一体の個体しか封入できない。
大型の召喚器ほど保存にかかる魔力コストは少なくなるが、戦力として確保する場合はかさばらない召喚器が理想。
ちなみに精霊召喚の場合は召喚器と呼ばれる。
【魔封器】
魔物を捕獲するために必要な装備。
元々魔封器として流通している物もあれば、独自に術式を組み込んだオリジナルの物もある。
魔封器で対象に触れ、召喚器に保存することで捕獲完了となり、使役することができる。
基本的に対象にダメージを与え、弱らせるほど捕獲率が上がる。
対象のレベルが高かったり弱ってない状態で捕獲をすると、保存エラーが起こり、召喚器が破損する場合がある。
【召喚スキル】
召喚するリベレーションのスキルと、元に戻すリターンのスキルが存在する。
召喚には一定の魔力コストがかかる。
召喚対象が強力なほど消費魔力が高くなり、召喚中に魔力が枯渇すると強制的にリターンがかかる。
【召喚干渉】
召喚される魔物や精霊は個々の魔力波長があり、それが干渉し合うことによって一度に複数体召喚することができない。
また場所によっては干渉魔力を発生している所があり、召喚そのものを封じてしまう。
【調停の宝珠】
特定の魔石に特殊な加工をすることによってできる宝珠。
召喚干渉や干渉魔力を無効化し、複数体の同時召喚が可能になるとされている。
製造法は失伝魔術となっており、現存している宝珠も極少数である希少品。